ファシリテーション研修 参加者の課題 その1
ファシリテーション研修を提供していて、各社に共通する問題がある。
そのひとつが「論理的な結論のまとめ方」ができていないことである。
研修では4~5回の議論を行うが、でてきた議論を構造化して参加者や結果を聞く第三者が「分かる」ように論理的にまとめることができるチームは皆無といっていいほど少ない。議論をしていた人たちはなんとなく状況を共有して分かった気になっているが、「なぜその結論なのか」問うとロジカルに回答できるチームは少ない。
理由はいくつか考えられるが、ひとつの見方は「これまで真にお互いに意見を出し合い、合理的にまとめて結論を出すという会議をしてこなかった」ということだろう。これまでは論理的にまとめなくても過去のやり方や誰かの意見に従っていれば結果がでていたのだ。そのこともあり、論理的に議論をまとめる「方法を知らない」のだ。
これは、一度研修で理解し、後は日常の会議で練習を重ねれば向上するものだ。中でもまとめのフレームワークを知らないために、意見が偏っていたり網羅的でない中で結論を出すことが多い。代表的なフレームワークを知り、使うことを意識していくことが必要だ。
聞き手が納得するような合理的な結論をまとめられないもうひとつの背景として、そもそも何のために議論をしているのか、という目的意識が弱いことが考えられる。目的を確認せずに議論を始めると、何を軸に意思決定するかが不明確になる。すると様々な思惑からの意見がでて、結果がまとまらないだけでなく、たとえ結論がでても聞き手は「なぜ?それで?」という疑問を持つことになる。
この課題を重視し、当社のファシリテーション研修では、論理的なまとめ方について、理解を促すよう設計している。
ケーススタディでは、まとめ方に重点を置いたフィードバックを2度実施し、自分たちのこれまでの議論の問題点に気づいていただくように促している。このフィードバックはかなり強い気づきをもたらしていると考える。そのことがファシリテーションのスキルへの興味を高め、学習への動機付けにつながっている。
しかしこの学びを現場で継続的に活かすには工夫が必要で、その点は課題であると考える。
(コラム『ファシリテーションの面白さ』<1月26日公開予定>を参照下さい。)
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