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信頼関係をつくる(2)

株式会社トッパンマインドウェルネス 常務取締役 岩崎玲子

話を聴くって難しい!?

 管理職に昇進して、「傾聴訓練」とか「アクティブリスニング」といった研修を受けた経験をおもちの方もいるだろう。傾聴は管理職に求められる重要なスキルというわけだ。しかし、傾聴訓練を受けても時間に追われる仕事場で、傾聴するのはなかなか困難だ。

 こんな経験はおもちだろうか?成果が上がらないまま時間だけが流れていく。担当する案件は非常に重要なプロジェクトだ。部下は「重要な案件の主担当である」という自分の立場が分かっておらず、陳腐な提案書しか出してこない。結局やり直しとなるわけで、そんな状況では部下の考えを聞くよりも先に「これをこうやって」と指示を出すほうが早い。

かくして、管理職は部下の「説得」にあたることになる。

話を聴けない原因をとことん考えてみる

 こうした管理職は、なぜ話を聴かなければならないのか、今一度考えてみることだ。管理職になるということは「人を使って仕事をする」ということだが、その役割が自分のこととして理解されなければ行動に移すことは難しい。コーチング研修受講者をフォローしてみると、コーチングをやろうとする人と、相変わらず指示型一辺倒でいる人に分かれるようだ。この違いは何か。

 組織の長ともなれば従来通り全てを自分が仕切ろうとしても限界があるのは明らかだ。しかし、目前の課題に追いまくられたり、自分の成果を上げることに必至になっている場合、そのことに気づくことは難しい。このままいくとどうなるか、目標達成するためには何をしなければならないか。つまり、管理職自身が自分を客観的に見て、自分のすべきことに心から納得できなければならないのだ。説得型になってしまう管理職には、周囲とくにその上司が役割認識を変えるようにサポートすることも必要だろう。

 但し、部下のスキルが浅くて自分が解決策を出さざるを得ないこともあるので、「聴くとき」かどうか判断が必要だ。

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